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書いた記事数:3212 最後に更新した日:2019/11/15
この記事は2014.01.23 Thursdayに書かれたものです。
2014 NAMM 独占取材!先日のAurora Audio編に続きまして、、、なんと、発売以来ここ数年でトップ人気を誇るマキシマイザー「Slate Digital/FG-X」を産んだ天才デザイナー「Fabrice Gabriel」氏へのインタビューが実現しました!NAMM直前に発表されたマイク&マイクプリアンプ・モデリング・バンドルの「VMS」を始め、FG-Xの新作のプランや彼自身のブランドである「Eiosis」製品について、自身の生い立ちまでをたっぷりと語ってくれました!

こちらが質問をする前にどんどん自分から話してくれるかなり人懐っこく雄弁な方でした。そのイメージで本文をどうぞ!

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☆まずは、皆さんが気になってしょうがない「Slate Digital」の新作「VMS」(VIRTUAL MICROPHONE SYSTEM)編です。

Fabrice Gabriel氏(以降、Fab):こんにちは!Fabrice Gabrielです!いきなりだけど、2日前に公開された「VMS」はもうチェックしたかい?

宮地楽器(以降、宮地):もちろん!カスタマーもかなり気になってるよ!早速なんですが、Slate Digitalとの共同開発の新作「VMS」について教えて下さい。

Fab:みんなVintageマイク好きだよね?U47とかの素晴らしい音が欲しくてもとても高価だし、バーションや状態も様々だし、よっぽどでもない限りレンタルで済ませることが多いはず。

それとね、少し前にTOTOの新作のプロデューサーからこんな相談があったんだ「楽曲ごとに大量のマイクやマイクプリを試すのは時間とパワーをすごい使うから、どうにかならないか?」って?相談されたのが「VMS」の始まりさ。

宮地:どの様な製品構成になるんですか?後、いくら位になりそうですか?

Fab:ソフトウェアに正確な信号を送るために、機材固有のディストーションや癖の無い可能な限りピュアなハードウェアとソフトのバンドルで、1本のラージダイアフラムのマイクと1本のインストゥルメンタル用のマイク、それに2chのマイクプリ、そしてソフトウェアがセットで$2,000位を予定しているよ!

宮地:それだけセットでその値段は安いね!スタジオにも良いけど、宅録ユーザーにも良さそうだね!

(中略)

☆Fabrice氏の代表作とも言える「FG-X」編です。

宮地:日本で「FG-X」がものすごい人気ですよ!

Fab:それはすごい!めちゃくちゃ嬉しいよ(笑)実は次のバージョンのFG-Xを考えているんだ!新作には従来のアルゴリズムに加えて、かなりクリアでスムージーかつとてもシンプルなアルゴリズムを追加しようと思っている。

デモンストレーションとかで各ノブの機能を説明すると、「そんな機能があったんだ!」とか「ここは何する機能なんですか?」って風に、「FG-X」の機能を使いこなせてないユーザーがいっぱい居ることが分かったから、音がもっと良くなるのはもちろんのこと、2つくらいのノブでシンプルに操作が出来る様にすると思うよ!

(中略)

☆Fabrice氏自身のブランドである代表作「Air EQ」で有名な「EIOSIS」について。

Fab:明日、EIOSISのブースで新しいアナライザーのプラグインを見せるよ、僕の仕事はアナライザーを常に使うだろ。後で「Air EQ」のコントローラーを出そうかと思っている。僕はEQを触るときにマウスやコントローラーにアサインして使うよりも、アナログEQの様にノブで直接触れることが好きなんだ。音を決めやすいし何よりも早いよね。

「Air EQ」の音はほとんどアナログの音がするから、このコントローラがあれば、まさにみんなが大好きアナログEQの出来上がりさ、接続にはUSB、イーサネットの他にwifiも考えている。

CopperLanっていう新しいテクノロジーに期待しているんだ、Wifiとかでとても簡単にそれぞれの機器を相互にコントロールできるから、いろんな可能性を感じてるんだ!

(中略)

☆Fabrice氏の生い立ちと盟友STEVEN SLATE氏との出会いについて。

宮地:どの様に流れで今の様な仕事を始めたんですか?

Fab:もともと作曲が好きで、同時にエンジニアも行っていたんだ。当たり前の様にプラグインを使っていたけど、ある日ビンテージイコライザを手に入れて、その音のにやられたんだ!
Vintageのアウトボードはとってもスムーズな音がするだろ、かなりビックリしたことを覚えてるよ。ボーカル録音に使ってもマスタリングに使っても、すべてが今まで以上のサウンドになった!

その時、閃いたんだ!あるオーディオ(アナログA)を録音することでデジタル(デジタルA)になり、その録音したデータをお気に入りのアウトボードに通した音(アナログBとする)を、またデジタルに録音する(デジタルBとする)プロセスがあったとする。簡単に言うと、録音した音を一度アウトボードに出して録音する事は良くあるだろ?

デジタルBのサウンドは、デジタルAのままのプラグインを使うより当然の様に音が良くなってる。そこで何が起きてるんだろうって。デジタルAもデジタルBはどちらも同じデジタルなんだから、個々の違いを突き止めればこの謎は解けるぞ!ってとこから独自のアルゴリズムの研究を始めたんだ。それが僕の最初の会社である「EIOSIS」を始めたきっかけさ!



☆最後に少々やらしいこんな質問をしてみました(笑)

宮地:「FG-X」がこの世の中に無かったらどのプラグインを使いますか?

Fab:う〜ん。難しい質問だな〜(苦笑)プラグインだよね?ハードウェアを使わないとするとか〜、、、

そうだな〜、有名なIzotopeの「OZONE」は良いね。特に最新バージョンはすごく良い。あのリミッターは好きで、FG-Xの制作過程でインスパイアされたことは間違いないし、逆にいつかのNAMMでIzotopeのスタッフがSTEVENと話した結果がオゾンの最新バージョンに反映されていたりと、お互いにインスパイし合っていると思う。

「OZONE」はまるでマスタリング・スタジオの様に何でもできるけど、ちょっと僕には機能が多いかな。。マルチバンドコンプもあまり好きでは無いんだ。

数年前にあるR&Bのセッションをミックスしてた時に、その曲のスネアとハイハットがかなり短い音だったんだ。で、ラウドネスを稼ぎたくてだれでも知ってるくらい有名な某マキシマイザーを使ったらダイナミくすがすっかり無くなってしまった。。でも、その経験といくつかのオリジナルプラグインを経て出来た「FG-X」はシンプルな操作でピークを完全に覗きながら、パンチがあるサウンドになるだろ!僕の考えてとしては、マスタリングプラグインは可能な限りシンプルが良いと思うんだ。

宮地:(ほんとにFG-Xのこと大好きだな〜w)

Fab:STEVENと始めてあった時にマスタリングについて話したら、全く同じ考え方や同じ手法をしてて、お互いの考えを紙に書いたら「そうだよ、そうだよね〜!分かってるってるね〜!」って感じで意気投合して、そこから始まったんだ。

宮地:OZONEは確かに良いね。すこしややこしいけど素晴らしいソフトだね。でも、FG-Xは本当に素晴らしいソフトだと思うよ!今日は時間を作ってくれて、ありがとうございました!

Fab:よろこんで!明日、うち(Eiosis)のブースにおいでね!

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ということで、中々のお話し好きなFabrice氏のロングインタビューでした!

本文以外の世間話の中でこんな話がありました。

「実は僕はドラマーで、9才からドラムをやってるんだ、だからいつかはドラムのソフトを作ってみたいな〜!」っと、目をキラキラさせていたのが印象的です。

ドラマーとは意外なイメージでしたが、ドラマー故にダイナミクスに関してシビアな感覚をもっており、下手なリミッターやマルチバンドコンプが苦手な結果、「FG-X」の様なクリアでパンチのある名作を生み出せたのかもしれませんね!


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