神田店レコーディングスタッフが、実際にしっかりと使ってみて話題の製品の実力を実体験レビューする本シリーズ!今回は、ついにMac対応が発表され注目を集めている、「IMAGE-LINE/FL STUDIO 20」です!
「12」→「20」となったこのメジャーアップデートの注目ポイントは何と言ってもMacへの正式対応です!「FL STUDIO」といえば、これまでEDMやDubstep等のジャンル特化、かつWindows版のみということで、名前は聞いた事はあるけど自分とは縁遠いDAWだと思われていた方も多くいらっしゃると思います。
今回はそういった方に向けて、普段Cubase、ProToolsユーザーである私が初めてFL STUDIOを触ってみて感じた長所と、バージョンアップで追加された新機能をご紹介したいと思います。
※FL STUDIOの基本的な機能や概要につきましてはこちらも合わせてご参照ください!
【主要DAWを極める!】Image-Line / FL Studio 編
初めてFL STUDIOを触ってみた感想は以下の3点です。
1.起動が早い!動作が軽い!
2.付属のソフトシンセの音が良い!
3.ユニークでありながら直感的なユーザーインターフェース!
これらについて詳しく語っていきたいと思います!
まず私が驚いたのは起動の早さです。初めて立ち上げた時に思わず、「早っ」と声が出ました(笑)
いいメロディやフレーズが頭の中に思いついた瞬間にDAWを起動するも、プロジェクトが読み込まれるまでの時間で待たされ、せっかくのフレーズを打ち込む前に忘れてしまった経験をされた方は多いのではないでしょうか。FL STUDIOを使えばもうそんな経験をする事はないでしょう!
そこで実験としてアイコンをクリックしてから新規プロジェクトが立ち上がるまでの時間を計測し、他DAWと比較してみます!
【使用機材】
☆Mac Pro (EL Capitan)
☆使用DAW
・Steinberg/Cubase Pro 9.5
・PreSonus/Studio One Professional 4
・Apple/Logic Pro X
・Image-Line/FL Studio 20
気になる結果は....
・Cubase→45秒
・Studio One→18秒
・Logic→6秒
・FL Studio→1.5秒
(※あくまで店頭のMacによる検証結果であり、PCの性能や入っているプラグインの数により結果が変わることがあります。)
FL Studioの圧勝です。アイコンをクリックした瞬間にプロジェクト画面が立ち上がり、音が鳴らせます!
クリエーターにとって「浮かんだアイデアを逃さない」ことは非常に重要ですよね!特にFL Studioが得意とするEDMなどのジャンルはそういった頭に浮かんだワンフレーズを中心に1曲が出来上がることも珍しくありません。ですから楽曲制作にスピード感を求めるクリエーターの方に強くおすすめします!
私が特に気に入ったのはサンプラーの音です。
プリセットを何もエディットせずに鳴らしただけで「これは使える!」と感じました!
太く、エディットしやすく癖のない音が立ち上がり、4つ打ちキックを並べるだけでテンションが上がります。
DAW付属ソフトシンセやサンプルというとサードパーティーに比べて物足りないと感じることも多々ありますが、FL Studioは多種多様な即戦力音源がたくさん付属します。後からたくさん音源を買い足さなくても本格的なダンスミュージックが作れてしまうんです!
ここでサンプルとして打ち込んだ素材を聴いてみましょう!
プリセット:Drum & Bass
ドラム:FL Studio付属サンプラー
ベース:3x Osc
他のDAWと比べて一番「おやおや?」と感じたのはピアノロール画面でのMIDIの打ち込みです。
Studio OneやCubaseでは鉛筆ツールや消しゴムツールを切り替えてMIDIノートを打ち込んでいくのが一般的ですよね。その操作に慣れている私は、ピアノロールをクリックした瞬間にノートが打ち込まれてしまい、それを消そうとしても消しゴムツールが見当たらずあたふたしてしまいました(笑)
FL Studioでは「左クリックでノートを打ち込み、右クリックで誤ったノートを消す」という手順で打ち込みを進めていくのです。ツールを切り替える必要がないため、打ち込みのスピードが早くなる!と感じました。1音1音ならわずかな時間差ですが、1曲を作り上げるまでに何百回、何千回と繰り返していく作業なので、打ち込みにかかる最終的な時間の差は大きくなるのではないでしょうか。
新機能につきましてはこちらの動画も合わせてご覧ください
動画の内容を簡単にまとめると....
■Mac対応
■曲中の拍子記号の変更が無制限
■選択したオーディオとパターン・クリップをバウンスしてオーディオ化
■プレイリストで複数のアレンジメントをサポート
■プラグイン遅延補正を刷新
今までと比べて仕様や見た目、操作感が大きく変わったという印象はありません。しかし、「痒いとこに手が届く」ような便利な機能が追加されたように感じます。ですから過去のバージョンの操作に慣れた方にも、新しく使い始める方にも違和感なく直感的な操作でお使い頂けます!
FL Studioご購入を検討されている他DAWユーザーの方に嬉しいお知らせがあります!
FL Studioには「クロスグレード版」というものが存在しており、現在CubaseやStudio One等をお持ちの方は通常盤よりも安く手に入れることができます。もちろん機能は通常盤と全く同じ、かつ今お使いのDAWもそのまま使い続けることができます!
FL Studioはダンス系に特化したDAWですので、幅広いジャンルを制作される方には今お使いのDAWとの併用をおすすめします!作るジャンルに合わせて最適なDAWを使い分けることでより快適なDTMライフを構築しましょう!
クロスグレード対象製品の例は以下のとおりです:
■Propellahead : Reason
■Bitwig : Bitwig Studio
■Ableton : Live
■Steinberg : Nuendo / Cubase
■Cakewalk : Sonar
■Apple : Logic Pro
■Avid : ProTools
■Magix : Sequoia / Samplitude
■MOTU : Digital Performer
■PreSonus : Studio One Professional
■Internet : Singer Song Writer / ABILITY
■Sony Creative Software : ACID / Vegas
■Novation : Launch シリーズ
■Native Instruments : TRAKTOR / MASCHINE / KOMPLETE KONTROL S シリーズ
(Hook Up ホームページより引用)
最後にFL Studio20をお得に入手する方法をお伝えします!
FL Studio20の国内発売は6月下旬を予定しています。
が、今すぐ、かつお得に入手する方法があります!!!
まずFL Studio「12」をこちらよりお買い求めください!
あれ?FL Studio「20」の入手方法なのになぜ「12」なんだとお思いの方も多いでしょう。
実はFL Studioには "常に最新のバージョンを使用できる「ライフタイム・フリーアップグレード」"という制度が存在します。つまり「12」をお買い求め頂くと”今すぐ”・”無料で”「20」にバージョンアップできるということなんです!
在庫限りとはなってしまいますが、FL Studio20よりも12の方がお安くお買い求め頂けます!この機会に是非ご検討ください!
FL Studioを初めて使ってみた感想ですが、これほどまでにダンス系のジャンルに特化したDAWは他になく、操作が直感的で簡単だと感じました。付属のソフトシンセも強力で、サードパーティー製にも負けない音が出ます!EDM、Dubstep、Tropical House、Future Bass等最新のダンスミュージックにも使える音ばかりです。これさえあれば他のソフトシンセを買い足さなくてもかっこいい曲が作れるなと感じました。
待望のMac対応ということで、これまでより多くの人に門戸が開かれました。これから打ち込みを始めてみたい方や、既に他のDAWをお使いの方両方におすすめできるDAWです。
実際に触って試してみたいという方は是非、気軽に店頭までお越しください!
Image Line/FL STUDIO 12 SIGNATURE BUNDLE ¥33,480-(税込)
Image Line/FL STUDIO 12 SIGNATURE BUNDLE クロスグレード版 ¥20,520-(税込)
Image Line/FL STUDIO 20 SIGNATURE BUNDLE ¥36,720-(税込)
Image Line/FL STUDIO 20 SIGNATURE BUNDLE クロスグレード版 ¥23,760-(税込)
※FL Studio 20 は6月下旬発売予定です。
- 2018.05.29 Tuesday
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